「ハムストリング肉離れから100m 10秒68へ|脚軸バランスメソッドと足裏COPアプローチ」
今回の実際の様子は、Instagramリール動画にもまとめています。
大会4日前、ハムストリングの肉離れにより走行が困難だった状態から、競技復帰までの流れを動画でご覧いただけます。
実際の動画はこちらからご覧いただけます。
▶ Instagramリール動画を見る
こんにちは。
福井市のさこ整骨院です。
今回は、高校総体の男子100mに出場した選手のサポートについてご紹介します。
大会の約4日前、陸上競技関係者の方から「なんとかしてほしい」とご連絡をいただきました。
選手はハムストリングの肉離れにより、ジョギングレベルの走行でも痛みや不安感が出る状態でした。
本人も、大会への出場を諦めかけている状況でした。
しかし、最終的には大会本番で100mを10秒68で走り、北信越大会への出場権を獲得しました。
本当に素晴らしい結果でした。
ハムストリングだけを見るのではなく、足裏から股関節までを見る
今回のポイントは、痛みのあるハムストリングだけに注目するのではなく、
「足裏で受けた力が、膝・股関節へどのように伝わっているか」を評価したことです。
短距離走では、地面を強く蹴ることよりも、
地面から返ってくる力、つまり床反力をどのように身体へ伝えるかが重要になります。
足裏で受けた力がうまく股関節へ伝わらないと、
ハムストリングに過剰な負担がかかりやすくなります。
特にスプリント動作では、接地の一瞬で大きな力が身体に入ります。
その力の通り道が乱れていると、患部だけを処置しても、走った瞬間に再び不安感が出てしまうことがあります。
脚軸バランスメソッドによる荷重バランスの調整
まず行ったのは、ソマニクスを用いた脚軸バランスメソッドです。
脚軸とは、足裏・膝・股関節を通して力が伝わる感覚的な軸のことです。
当院では、足裏の荷重バランス、膝の安定性、股関節への力の伝達を確認しながら、
ソマニクスを使用して身体の感覚入力を整えていきます。
今回も、足裏から股関節までの荷重バランスを整え、走行時にハムストリングだけへ負担が集中しにくい状態を目指しました。
コロコロさんによる足裏COPラインへのアプローチさらに、足裏に当院開発の足裏刺激具「コロコロさん」を装着し、
足裏のCOPラインに対して刺激を入れました。
COPとは、足裏の圧の中心のことです。
立つ、歩く、走るといった動作では、このCOPの移動が非常に重要になります。
足裏でどこに圧がかかっているのか。
どのラインで体重を受けているのか。
その力が膝、股関節へどのように伝わっているのか。この感覚が明確になることで、
床反力を足裏から股関節へ伝えやすい状態を目指しました。
今回の介入で大切にしたこと
今回の施術は、単にハムストリングを緩めることが目的ではありません。
大切にしたのは、以下の3つです。
- 足裏で床反力を受ける感覚を整えること
- 膝・股関節へ力が通りやすい状態をつくること
- ハムストリングに過剰な負担が集中しにくい走行感覚へ導くこと
短距離走では、痛みのある場所だけを見ても本質に届かないことがあります。
なぜハムストリングに負担が集中したのか。
なぜ接地時に不安感が出るのか。
なぜ走ると再受傷感が出るのか。
そこを考えるためには、足裏・膝・股関節をひとつの連動したシステムとして見る必要があります。
結果
大会当日、選手は100mを10秒68で走り、北信越大会への出場権を獲得しました。
大会直前まで出場を諦めかけていた状態から、
本番で結果を出した選手本人の精神力、
支え続けたご家族、
そして指導者の方々の想いがあったからこその結果だと思います。
本当におめでとうございます。
最後に
さこ整骨院では、痛みのある部分だけを見るのではなく、
足裏から膝、股関節、体幹へとつながる身体全体の連動を大切にしています。
特にスポーツ動作では、
「どこが痛いか」だけでなく、
「どこで力を受け、どこへ力が逃げているのか」を評価することが重要です。
今回のようなハムストリングのトラブルでも、
患部だけではなく、足裏から股関節までの力の通り道を整えることで、
動作時の不安感や負担の軽減を目指していきます。
